世界のInsurtech:海外のP2P保険を紹介

海外のP2P保険サービスをご紹介します。ドイツFriendsuranceの自動車保険から始まったと思われますが、現在では様々な保険種類に広がっているようです。この他にも山ほどあります。 当社代表の畑が過去Wantedlyに書いたp2p保険の仕組みに関する記事もご覧ください。

ドイツ:Friendsurance

リンク https://www.friendsurance.com/
設立 2010年
資金調達 Horizons Ventures他 / $15.3M
対象保険 自動車保険

 

  • 友人・知人などで比較的小さいソーシャルグループを形成し保険料をプールする。
  • 保険期間中の保険金支払いが少なければキャッシュバックを受けられる。
  • 保険金支払いが保険料プールを超過した場合でも支払いを受けられる。
  • 1年間の支払いが少なければ、それに応じて次年度の保険料が減額される。
  • 友人や知人などで形成されたグループ内では、故意に保険金を受け取ろうとするインセンティブが働きにくく、またグループで次年度以降の保険料を低廉化しようとするインセンティブが働きやすい。
  • Friendsuranceでは10人程度までの小さなグループではこのような効果が出やすいと見ている。
  • Friendsurance自体は保険会社ではなく代理店/MGA。

 

アメリカ:Lemonade

リンク https://www.lemonade.com/
設立 2015年
資金調達 2015年にSequoia等にUSD13M. その後累計でUSD60M
対象保険 賃貸の火災保険

 

  • 2015年にSequoia Capitalという有名なシードVCからUSD13mを調達して一躍有名に。
  • 創業者 Daniel Schreiberは弁護士でキャリアスタート。IT起業家。
  • Lemonadeの特徴は保険業の免許を持ち、自ら保険会社としてサービス提供している点。
  • まず、(営業)保険料の20%はLemonadeの運営費となる。
  • 次の約20%で再保険の手配(毎年20%で収まるとは限らない。とは言っても最近はソフト化して再保険料は安くなって来てるでしょうし再保険レイヤーを調整するんでしょうね。そもそも株主に再保険会社がいるし。)
  • あと自家再保険(といってるけどただのリスクバッファー)として約20%
  • で、残りの40%がGivebackのプールとなる。
  • Givebackプールはその後4年間にわたって4分の一ずつ支払い。
  • 但し、Givebackは契約者になされるのではなく、契約者が選択する”慈善団体”に対して行われます。つまりLemonadeはプールに残存があっても契約者には一切戻らない仕組み。
  • 加入はもちろんスマホアプリで、支払査定も写真、動画、チャットボットで。
  • 2016年無事NY州で保険業認可を取得し、保険販売開始。販売は直近の会社ブログによれば、かなりの勢いで伸びてるようです。サービス開始から8ヶ月で14300契約. 2017年5月だけで前月比43%増加。
  • 2017年6月時点でNY, IL, CAで販売開始済み、これらを含む10州で保険業認可取得済みとのこと。

 

中国、上海:TongJuBao

リンク http://www.p2pprotect.com/
設立 2014年
資金調達 不明
対象保険 離婚保険、迷子保険、ID紛失保険

 

  • ソーシャルコミュニティを形成し保険料をプールする。
  • 保険期間中の保険金支払いが少なければキャッシュバックを受けられ、最大75%が還付される。
  • 保険金支払いが保険料プールを超過した場合は不明(おそらく支払われない)
  • 支払い査定に不満がある場合や新たな保障がほしい時など、コミュニティ内で意見発信することができ、コミュニティでの投票により保障内容等を変えていくことができる。

 

アメリカ:UVAMO

リンク http://www.uvamo.com/
設立 2014年
資金調達 Cross Pacific Capital Partners / unknown
対象保険 すべての保険

 

  • 保険へ加入したい人と保険会社へ投資したい人を結びつけるプラットフォームを提供。
  • 保険加入者は保険料を支払い、プールされた保険料から保険金が支払われる。
  • 保険会社へ投資したい人は、保険料プールの残りを配当としてもらえる(はず)。保険金の支払いが保険料プールを上回ると、投資分から保険金額が支払われる。
  • ロイズ市場のようなマーケットプレイスを作るイメージ
  • 取引される商品はUVAMOが設計するのかどうかは分からない。
  • 2016年末にサービスをローンチ予定としているが、2017年6月末現在サービスがローンチされているか不明(保険会社ライセンス取得中と思われる)。

 

2019年5月29日時点で潰れてる模様

リンクが死んでます。

 

フランス:insPeer

リンク https://www.inspeer.me/
設立 2014年
資金調達 不明
対象保険 自動車保険、自転車保険、住宅保険

 

  • 従来の保険に設定されいる免責金額を保障する仕組みである。
  • 友人・知人などでソーシャルグループを形成しファンドを作る。
  • グループ参加者はすでに契約している従来の保険契約において保険事故が発生した場合に、保険会社からの支払い明細等をアップロードし、ファンドから免責金額に対する填補を受ける。支払いが少なく、ファンドが残っていればキャッシュバックされる。

 

2019年5月29日時点で潰れてる模様

リンクが死んでます。

 

ニュージーランド:PeerCover

リンク http://www.peercover.co.nz/
設立 2014年
資金調達 不明
対象保険 損害保険、医療保険、生命保険

 

  • insPeerと同様、免責金額を填補する仕組みである。
  • 填補の方法はinsPeerと異なる。
  • 支払いの際にClaims handling feeが控除される。これがPeerCoverの収益源。

 

2019年5月29日時点で潰れてる模様

現在状況不明です。

 

カナダ:Besure

リンク https://besure.com/
設立 2017年?
資金調達 不明
対象保険 すべての保険

 

  • ウェブサイトに複数の保険コミュニティが提示され、各コミュニティに必要最低限の人が参加すると、その保険が開始される仕組み。そのコミュニティ中で自家保険を行う。
  • Besureは保険料プールの10%を手数料として収受し、残りの90%が保険金の支払いに充てられる。
  • 各コミュニティには、保険の内容(保険料、支払事由、保険金額等)が示されているが、これがどのように設定されるかは不明(現在はBesureが作成したもののみが提示されている)。
  • コミュニティに必要な人数はアクチュアリーが決めているとある。
  • 保険料プールを上回る保険金支払いがあった場合にどうなるかは不明。

他のP2P保険

InsurTechスタートアップって何?海外の事例も紹介

2017年12月20日

保険もシェアする時代!P2P保険で一番熱い相互宝を紹介

2019年5月17日

 

スマホ保険:保険料はAIが計算
AUTHOR著者
畑 加寿也

justInCase CEO, Co-founder. 保険数理コンサルティング会社Millimanで保険数理に関するコンサルティングに従事後、JPモルガン証券・野村證券・ミュンヘン再保険において、商品開発・リスク管理・ALM等のサービスを保険会社向けに提供。2016年justInCaseを共同創業。 プログラミング: VBA / Swift / Python / Ruby. 日本アクチュアリー会正会員。 米国アクチュアリー会準会員。ワインエキスパート。フィンテック協会理事。京都大学理学部卒(2004)
Get justInCase
あなたのスマホ、補償ありますか?