新規上場のLemonade、株価急騰の裏にあった成長性は?

ソフトバンクが出資したオンラインP2P型の家財保険会社であるLemonadeは、2016年に開業され、2020年7月2日に米国で新規上場しました。
この記事では、新規上場申請書の内容を元に、Lemonadeの実績と今後の成長性について説明します。

Lemonadeについて

Lemonadeは、P2Pの仕組みを通じ、家具破損等を補償する家財保険や居住者を対象にした個人賠償責任保険をオンラインで販売する保険会社です。
保険料の内訳としては、25%がLemonadeの運営費で 、さらに再保険や取引手数料等の費用が引かれた最大40%がGivebackプールとなります。
Lemonadeは契約者が選んだ非営利団体によって契約者をグループごとに分けています。
保険金を支払った後にGivebackプールの剰余金があれば、Lemonadeは各グループが選んだ非営利団体へ寄付しています。
Lemonadeの事業は2020年6月の時点で、アメリカの28の州や、ドイツやオランダの市場で展開されています。

初値が公募価格の2.4倍に急騰

Lemonadeは新規上場する前に資金調達のラウンドを6回行い、資金調達額は累計4億8,000万(約514億円)にのぼります。
Lemonadeは今回の上場で公募価格を29ドルに決定しました。
1,100万株を新規に発行し約5,500万株を売り出した結果、調達額が3億1,900万ドル(約343億円)、バリュエーションが約16億ドル(約1,720億円)となりました。
2020年7月2日の上場初日に、Lemonadeの株価は公募価格2.4倍の69.41ドルに跳ね上がりました。

若年層を中心とした契約者数の伸び

Lemonadeの契約者数は2020年3月末の時点で約73万人に達し、年間2倍以上に膨れ上がっています。
Lemonadeの契約者には、70%が35歳以下であり、そして90%が他社からの乗り換えではないことから、Lemonadeで初めて家財保険に加入した方が多いとわかります。
Lemonadeは米国の各州とヨーロッパの各国への新規進出に伴い独特のサービスを活かすことにより、若年層を中心とした契約者数を急激に伸ばしています。

チャットで顧客体験をインタラクティブに

オンライン完結型の保険取扱い事例が増えていますが、LemonadeではA.I.のパーソナルアシスタントとチャットすることで、保険への加入や保険金の請求ができるサービスを開発しています。

割安な保険料

Lemonadeには、家財保険が賃貸向けと持ち家向けの2種類ありますが、契約者の割合をみると、2020年3月末の時点で約98.3%が賃貸の方、約1.7%が持ち家の方でした。
大多数を占める賃貸の方は年間保険料が平均で150ドルとなり、最低保険料が競合他社の半額程度とのことです。

非営利団体への寄付

Lemonadeのもう一つの特徴は、Givebackプールの剰余金を契約者の選んだ非営利団体へ寄付することであり、特に社会への貢献という基準で企業を評価するミレニアム世代に好評だと考えられています。
例えば、Lemonadeは2018年7月から2019年6月までの12ヶ月間に、26社の非営利団体に60万ドル(約6,460万円)を寄付しました。
顧客評価の内容を見ると、前述したLemonadeの特徴は好評だったようです。

長期的な成長の可能性

Lemonadeは契約者数が急速に伸びている一方で、将来的に赤字経営を脱却しなければなりません。
今後さらにLemonadeが成長するのには3つの重要な要素があると考えられます。

平均顧客単価の増加による収益上昇

Lemonadeでは、契約者1人あたりの年間保険料が増加しており、2020年3月末に平均で183ドルにのぼります。
Lemonadeは、今後多くの賃貸の既存契約者が家を持ち、Lemonadeの持ち家向けの家財保険にプランを変更することにより、顧客単価を上げることができると見込んでいます。
というのも、平均年間保険料は持ち家の方が900ドルで、賃貸の方の150ドルと比べ、大きな差があるからです。
また、Lemonadeは家財保険に次いでペット保険等の新商品を発売し、既存契約者へ複数商品の加入を促そうとしています。

顧客維持率の向上

アプリのスコア評価が4.9/5という指標をみると、顧客のLemonadeに対する満足度は抜群ですが、顧客維持率は1年目が75%、2年目で76%と十分な水準に達しているとは言えないのではないでしょうか。
解約の理由には、いくつかあるようです。
例えば、引っ越し先の州ではLemonadeが運営されていないため、契約の継続が不可能になることや、物件を探したときに他社の商品の提案を受け、Lemonadeから乗り換えてしまうということが挙げられます。
また、ツイッターとアプリストアでのレビューから保険金支払いまでの審査期間の長さや問い合わせへの顧客対応が遅いなどという不満や指摘もありました。

マーケティングの効率化

Lemonadeでは、マーケティングの戦略がデジタルを軸に行われており、多くのサイトとアプリへのトラフィックはSNSプラットフォームや検索エンジン等の経由からの流入とのことです。
こうしたマーケティングの効率は、1ドルのマーケティングコストをかけたことによってどれだけの保険料を獲得したかで判断されます。
Lemonadeはマーケティングの効率が2ドル以上の既契約保険料に上ると表明しており、もし売上高に対する営業利益の比率が現在の約17%から20%に上昇すれば、顧客獲得にかけたマーケティングコストを2年弱で回収できると予想しています。
マーケティングを効率化し、マーケティングコストの回収期間を短縮するために、Lemonadeは引き続きデジタルマーケティングチャネルの推進と共に、平均顧客単価の増加や顧客維持率の向上を図っています。

今後の展望

Lemonadeには、3つの柱となる特徴があります。

    • インタラクティブな顧客体験の提供
  •  割安な保険料
  • 非営利団体への寄付

この3点の特徴が活用されることで新規契約者数につながり、急成長を遂げています。

一方、Lemonadeの今後の成長には、以下の3点が重要な要素になるであろうと考えられます。

    • 平均顧客単価の増加
  •  顧客継続率の向上
  • マーケティングの効率化

Lemonadeがいかにマルチチャネルを活用する競合他社との差別化を引き続き図っていくか、今後も注視していきます。

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