僕がjustInCaseを立ち上げたきっかけ

こんにちは!株式会社justInCaseの共同創業者&代表の畑(はた)です。無事2018年7月1日に正式に少額短期保険業の開業をすることが出来ました。

今回から、Inswatchさまの連載の場所をお借りして、justInCaseの創業前から創業、チームビルド、調達、商品開発と当局折衝などについて、お話しできる範囲でお届けさせていただければと思います。

また、不定期に当社で行おうとしている/行なっているInsurTechのテクノロジーや海外事例のご紹介などもお届けしていきたいと思います。

最初に申し上げておきますが、当連載の目的は、当社のことを知っていただくこと、身近に感じていただくこと、そして意外にやってみれば保険分野で起業できるんだと是非思っていただき、何か保険業界で新しいことにチャレンジしていただけるような方が出てくるのを後押ししたいこと、です。 また、スケベ心としては、当社の宣伝と契約拡大、採用活動にプラスになれば、という目的です。

「創業のきっかけ」

2016年5月

当時、今や時効(?)ということで申し上げてしまうと、フルローンで都内にワンルームマンションを購入し、まだ「民泊」というものが一般用語になる前に、民泊をして外国人を宿泊させていました。明らかにAirbnb派遣のお試し宿泊人から始まって、韓国からの大学生、老夫婦、色々な方をお泊めして、(キャッシュフロー的にはマイナスでしたが)お小遣い稼ぎをしていました。そんな中、アメリカから”起業家”の若者が3ヶ月もの長期間で宿泊してくれて、「どんなやつだろう?」と思い一緒に、ニュー新橋の地下で飲みに行くことになりました。ここで初めてInsurTechという言葉を”意識”しました。

それまで、もちろん、ビッグデータがどうの、InsurTechがどうの、デザインシンキングがどうの、というのは日常業務の中で色々触れていた気もしますが、やはり、「自分の心に刻まれる記憶」には全くなっておらず、「ふーん」でした。もっと悪くいうと、「そんなごちゃごちゃバズワードを振りかざしてる暇があったらちゃんと仕事をしなさい!愚か者が!」くらいの気持ちでした。

が、ニュー新橋地下で、

「ん?どんなことをサンフランシスコでしてるの?」

「マシーンラーニングプラットフォーム作ってるよ~」

Yコンビネーター(*)卒業生なんだ~」

「お前は何してるの?」

「うん、アクチュアリーってわかる?まあ保険をずっとしてるで」

「ほぉ、今シリコンバレーでは、マシーンラーニングと保険を掛け算した、InsurTechとかいうのがアツいで、スタートアップもいっぱい出てきてるし」 「ん?ごめん何を言ってるの??」

「いや例えばね・・・」

「ええぇええええ?!まじで!?そんなことできるの?!」

「いや、シリコンバレーでは多分10人に9人は知ってるでそんなこと」

的な、会話で盛り上がりました。

(*)当時は「わいこんびねーたー?なにそれ?」でしたが、米国ベースの著名シードVenture Capitalです。

Insurtechに興味を持つ

結構、熱しやすいタイプなので、翌日から、 「あ、これは虚業、虚言じゃないな。ちょっとほんとに見てみよう」 と、各種InsurTech事例や各種公開APIで一体何ができるのか?を中心に、趣味ベースでリサーチを開始しました。

その後3ヶ月で、今考えればゆっくりなスタートでしたが、

  • とにかくいろんな人に喋ってみる。意見を聞いてみる。
  • ためしになんとなく自分でやってみたいと思うことを書いて、特許出してみる。
  • TechCampというプログラミングスクールに通ってみて、自分で手を動かして何か作ってみる。

特許に関して言えば、いろんな人と話してる中で、特に、新卒のアクチュアリーコンサルティング会社の先輩に相談した時に「じゃ、特許出してみれば??」と言われたことがきっかけでした。今後投資家とか回るときにも「特許出願中とか言えるとかっこいいしね!(どうせ取得できんだろうけど)」とも思ったので、虎ノ門にある発明会館というところで無料相談に通いました。

今思えば、弁理士に相談して出願しても良かったのですが、ケチなので、無料相談を活用しながら、自分でやってみました。(特許庁に勤めてた大学の友人にも世話になりました)

TechCampについて言えば、たまたまWealthNaviのことを知っていて(*)、代表の方が創業前にTechCampで自分でプロトタイプを作って投資家から調達をされてた!という記事をどこかで読んでいて、かっこいいなと思ったので、自分でもやってみよう!というノリでした。

(*)2014年頃、当時勤めていた野村證券で一緒に働いていた先輩のクオンツの方が、「WealthNavi」というフィンテックベンチャーに転職する、ということで知りました。その当時は、僕も、「え?給料も下がりますよね?なんでなんで?」という反応でした。

自分でプログラミングする

プログラミング自体は、モンテカルロシミュレーション等の確率論的シミュレーションをずっと業務でやってきていたので好きでしたが、アプリやウェブは作ったことがなく、Ruby on Railsというフレームワークでウェブサイトを作成しました。作ったのは、民泊に来ている外国人向けのウェブアプリで、日本で路面店で買い物しているときにバーコードを撮影するとそこから商品検索を行い、商品情報を外国語表示し、ウェブサイト検索での最安値も表示、というものでした。実際には巨人会社のAPIを繋ぐだけでしたが、APIに触ったことがなかったので、苦労しました。具体的には、以下を組み合わせました。

  • バーコードを商品コードに変換する画像認識API
  • 商品コードでyahooショッピング/楽天市場を検索し、商品の情報(商品の詳細文章、店舗ごとの価格)を表示するAPI(AmazonはAPI解放していなかった)
  • 商品の詳細文書を外国語翻訳するMicrosoftの翻訳API(googleのAPIは有料だったので)

もう、作ったウェブサービスのURLすら覚えてないのですが、実際に民泊のお客さんに使ってもらって、最安値*10%をコミッションにして収入計上しよう!(それでもお客さんも路面で買うより安いし)とかまで考えてましたが、簡単にうまくいくはずもなく、そもそも「あ、いや、InsurTechやるんだっけ」と思い直したこともあり、作っただけで満足してました。 *この記事は、Inswatchの有料メールマガジンにて連載させていただいている内容を約1か月遅れで転載しています。*

justInCase: 創業チームメンバー探し

2018年9月15日
スマホ保険
AUTHOR著者
畑 加寿也

justInCase CEO, Co-founder. 保険数理コンサルティング会社Millimanで保険数理に関するコンサルティングに従事後、JPモルガン証券・野村證券・ミュンヘン再保険において、商品開発・リスク管理・ALM等のサービスを保険会社向けに提供。2016年justInCaseを共同創業。 プログラミング: VBA / Swift / Python / Ruby. 日本アクチュアリー会正会員。 米国アクチュアリー会準会員。ワインエキスパート。フィンテック協会理事。京都大学理学部卒(2004)