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  • 2018.05.10

エンジニアからアクチュアリーへ

justInCaseについてテックブログ

この記事は2018.09.11に内容を更新いたしました。

2018年4月にjustInCaseに入社した渡辺のインタビュー記事です!

渡辺 良太 略歴

  • 京都大学理学部卒
  • 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻修了
  • 1年間リサーチアシスタントをしながら博士課程在籍
  • ファナック株式会社 商品開発(エンジニア)
  • アフラック アクチュアリー
  • 日本アクチュアリー会正会員資格(2015年取得)。その際、数年に一度の成績優秀者にしか付与されない、理事賞特別賞(旧大館賞)を受賞。

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渡辺さん、エンジニアからアクチュアリー(そしてスタートアップへ)という異色の経歴ですが、今日は、エンジニアとアクチュアリーの違いについて、いろいろ教えてください!

はい。保険業界でアクチュアリーとして働いていると、「以前エンジニアだったんです」というととても珍しがられましたね。

エンジニアと言っても広い

私がやっていたエンジニアとは、ウェブ、アプリ、サーバーとかのエンジニアリングではなく、昔ながらのものづくりです。
私はソフト寄りのエンジニアでしたが、ハードウェアを設計・開発するエンジニアもいる世界です。

自社開発のハードウェアを動かすためのソフトを開発するというのが当時の私の仕事で、いわゆる組込みエンジニアという部類になると思います。

なるほど。具体的にどういうエンジニアのお仕事をされていたんですか?

どんなエンジニアリングか

私のいたファナックという会社は一般には産業用ロボットで有名ですが、元々はファクトリーオートメーション(FA)事業から始まった会社であり、私もFA関係の研究所に所属していました。

私は、数値制御装置(NC装置、Numerical Controller)というものを開発しており、これでモータを制御して機械の動作を決定します。
基本的にロボットもモータを制御してその動作を決定するので、制御の根幹は大きく変わりません。

私は、ユーザーインタフェースの設計・開発をやり、時々制御の根幹開発に参加するという感じでした。
ここで「NC装置って何?」と疑問を持たれる方が多いと思いますが、こちらの動画を見てもらうとイメージ湧くと思います。

動画の中で人が操作しているPCみたいなやつがNC装置です。世の中で大量生産されている金属製品の多くはこんな感じで作られています。
ちなみに、当社のスマホ保険でカバーされているiPhoneのアルミ製のバックパネルは、ファナックの機械で製造されています(きちんとIR情報調べると出てくると思います)。

ほんと、ものづくりなんですね〜。しかし、保険とは本当に程遠いですね。。。
逆に、そのような経験をされた渡辺さんから見て、アクチュアリーってどういう職業だとお考えですか?

アクチュアリーとは

一般的なイメージだと、保険会社の中にいる複雑な計算をして保険料を計算するくらいの人に思われますが、計算自体はデータさえ集まってしまえば、プログラム組んでボタン一つで計算結果は出てくるので大した仕事ではありません。大事なのは、どういった計算ロジックを作るかだと思います。

計算ロジックというのは、単純に保険料を算出するための四則演算とかだけではなく、想像力を働かして、
契約者それぞれのリスクに対応した保険料水準になっているのか、
もし将来保険金請求が増加した場合に会社の財務状況に問題が生じない保険料水準か、
もし会社の財務状況が悪化する懸念が出てきたらどういう対応をして財務状況を健全化していくのか、
というところまでを含めたものです。この辺りは会社経営に直結するので、会社の経営層や監督当局などにも理解可能なロジックである必要があります。

いまだに通常の保険会社では、保険料の計算自体もアクチュアリーが手を動かして行うことが多いですが、当社のスマホ保険はアクチュアリーが計算ロジックを作り、保険料計算自体は日々自動的に行われるようになっています。
また、実際には将来何が起こるのかは誰も知らず、それが起こったときには事前の予想通りに対応できるとも限らないので、事後的に柔軟な対応が取れるシステム設計を提案できるアクチュアリーが実は重要と私は思っています。

深い!なるほど、アクチュアリーってなんだか難しそう、複雑な計算をする人、計算するだけ?とかの印象がありましたが、“想像力“が重要なんですね。

ところで、なぜエンジニアからアクチュアリーに転身されようと思ったのですか?

エンジニアからアクチュアリーになった理由

製造業とは常にそうかもしれませんが、私は組込みエンジニアだったので、ハードウェアの性能の壁にいつも悩まされていました。
現在のように技術の進歩が早い時代に、ハードウェアの性能に縛られていると、時代に取り残されていくのを感じます。

このとき、目先のハードやソフトの設計ではなく、既存製品の改廃を含めた中長期的な製品開発計画という経営的な視点は非常に重要だと感じました。
たまたまそんな考えを持っているときに、ハードウェアに縛られない保険商品を取扱い、会社経営に直結したアクチュアリーという職が頭に浮かび、キャリアチェンジをする決意をしました。

蛇足ですが、保険商品はハードに縛られないものの、規制には縛られているので、それはそれで如何ともしがたい難しさがあります。

どこの業界にも制約条件はありますもんね。。。

渡辺さんの経験から考えて、エンジニアとアクチュアリーの差について教えていただけないでしょうか?

エンジニアとアクチュアリーの比較

私は、エンジニアとアクチュアリーに大差はなく、製造業と保険業の違いくらいかなと思っていますが(笑)、ちょっと比較してみます。

エンジニアの方がユーザーに近い

私の経験だと、エンジニアの時は直接製品を取り扱うお客さんと話をする機会がありましたが、保険会社のアクチュアリーがお客さんと話をする機会は非常に少ないと思います。
商品開発にあたっては、アクチュアリーがお客さんと話をできないというのはちょっと残念ではあります。

アクチュアリーは分業

アクチュアリーというより保険会社の性質だと思いますが、よくも悪くも大きな保険会社はきちんと分業されているので、仕事の領域は大体決まっています。
私のやっていたエンジニアは、マーケティング・営業の一部から設計・開発、顧客対応、製造の一部くらいまでやっていたと思います。これも会社によると思いますが。

アクチュアリーの方が経営寄り

一般的には、アクチュアリーの方が経営寄りの発想を求められる仕事が多いと感じています。
製造業だと叩き上げのエンジニアが経営を行っていることも多いですが、現場は経営と常に直結しているという感じではないと思います。
個人的には、長期的ビジョンをもったエンジニアリングとか、経営へのエンジニアの関与とかはとても大事だと思っています。

どちらも想像力が大事

想像力は大切だと思います。エンジニアとしては、出来上がったものをユーザーが使ったときにどう思うか、将来的にプラスアルファの開発や保守がしやすいかを見極めきれるか、が大事と思っています。
アクチュアリーとしては、将来の保険金請求の見通しや契約者の行動をどこまで想像できるかが必要です。
それから、想像力の限界以上のことが起きたときの対応力も必要ですね。

渡辺さんから見て、justInCaseのチームについてどう思われますか?

justInCaseについて

当社はエンジニア、アクチュアリー、そしてデータサイエンティストがバランスよく参画している会社です。
それぞれが、今後の会社の方向性について提案し、作り上げていける組織と思っているので、時代に即したいい商品を生み出していきたいと思います。

justInCaseは一緒に働く仲間を募集しています。こちらからどうぞご連絡ください!

justInCase / そのスマホ、画面が割れる前に。